地方創生の事例
高校・公立塾・島留学で学ぶ環境をつくる|海士町の地方創生事例
2026年10月25日資料確認|教育を通じた地域づくりの事例
海士町にある隠岐島前高校では、生徒が減って学校の存続が危ぶまれたことをきっかけに、学校と自治体、地域の人たちが学ぶ環境を見直しました。地域の人と課題を考える授業、放課後に学べる公立塾、島外から生徒を迎える「島留学」。この三つを組み合わせ、島で育つ子にも、外から来る子にも選ばれる学校を目指した取り組みです。
高校がなくなると、家族の暮らしも変わってしまう
隠岐島前高校は、海士町・西ノ島町・知夫村の3町村からなる島前地域で唯一の高校です。少子化で生徒が減り、2008年度には1学年1学級となりました。
高校がなくなれば、子どもは進学のために島を離れることになります。家族ごと転出する心配もありました。学校や自治体は保護者の話も聞き、生徒が学びたいと思える学校にすることを目標に取り組み始めました。
授業、放課後、入学する仲間を変えた
授業では、生徒が地域に出て住民と話し、島の課題と解決方法を考える学習を取り入れました。教科書だけでなく、暮らしている地域も学ぶ対象にしたのです。
放課後は、公立塾「隠岐國学習センター」が学習や進路を支えます。さらに「島留学」で島外からも生徒を受け入れ、地元の生徒が異なる地域で育った同世代と学べる環境をつくりました。
生徒数は回復。ただし、数字の時点は分けて読む
文部科学省の資料では、生徒数は2016年に180人まで回復したと紹介されています。海士町の2025年3月更新の案内では、生徒の約6割が島留学生とされています。どちらも2026年度の最新人数を示す数字ではありません。
教育環境を整えたことと、生徒が集まるようになったことは、資料から読み取れる変化です。一方、この取り組みだけで町全体の人口が増えたとは、ここで確認した資料からは判断できません。
子どもと移住を考えるなら、学校以外の生活も確かめる
この事例から考えたいのは、学校の大きさだけでなく、子どもが誰と出会い、どこで学べるかということです。授業、放課後の過ごし方、地域の大人との接点を一緒に見ると、教育環境を具体的に比べられます。
家族で移住する場合は、入学や受入れの条件に加え、親の仕事、住居、島外への移動も確認したいところです。「この学校で学びたい」という気持ちと、家族が日々暮らしていけるかを、両方から考えてみてください。
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参照した資料
- 文部科学省|島根県の高校魅力化(2024年公開) ↗2024年6月12日公開/2026年10月25日確認
- 海士町|海士町の魅力 ↗2025年3月26日更新/2026年10月25日確認